悪の華

ついに誘惑に負けて、ヒデのお誘いにのってしまった。
もちろん、食事だけだけど。

最初は、傘買ってもらおうと思ってたんだけど
事前に下調べに行ったら
全然欲しいデザインのものがない。
妥協するのは嫌だし・・・。

それで結局、服を買ってもらった。
「カワイイけど、これ高すぎだよね」って服。
きっと、コレ着てる時期に会うことはないでしょう（笑）

もうこれ以上は入らんってくらい、
食べて飲んで、まだ早い時間だったけどさっさと帰った。

ヒデは未練たらたららしく、
ずーっと復縁したいという話をしてたが、
うっとうしくて無視しつづけ、
最後は「うざい」を連呼したりして
ヤツを振り切って走って帰った。

悪魔だと思われてもいい。
だって私は最初から、こういうことするよって
説明した上での関係なんだから。

好きでもない人には、ちょっと触れられるだけでも
気持ち悪いものなんだって、初めてわかった。
すっごい気持ち悪かった。
周りのテーブルの女の子たちは、ちらちら見てたから
きっとヒデのことカッコイイと思ってたんだろうけど
私はもう全然気持ち悪くて。
頭の中では、カレに会いたいなあってずっと考えてた。